第33回「安全管理マーク審議会」報告s

開催日:平成27年6月25日(木)
会場:東京文具工業健保会館 第2・第3会議室

1. 試買品テスト報告及び当該試買品テスト報告に関する質疑応答

平成26年度 安全管理マーク商品テスト報告書並びに安全管理マーク規定に沿って、
1. テストの目的
2. 試験項目及び試験方法
3. 試験検査機関(指定機関)
4. 資料数
5. 資料購入期間
6. 有害物質試験
7. 硬さ試験
8. 移行性試験
9. 消し能力試験
について説明があり適合の可否に関し、すべての項目について、適合している旨、赤井委員より報告があった。 なお、上記試験及び結果の補足説明として、以下の報告があった。

〈補足説明〉安全管理マーク規定とJIS規格(JIS-S-6050)の関係について
赤井委員より「安全管理マーク規定に基づき試験を行なったが、JIS規格の内容を安全管理マーク規定に盛り込んだものと考えて頂いて構わない。」との解説があった。

〈補足説明〉硬さ試験及び消し能力(消字率)試験の測定結果の公表について
赤井委員より「試料7点につき、硬さ試験及び消し能力(消字率)試験の測定値は、硬さ試験の規格値は50以上で適合となるが、一番小さいものが51で一番大きいものが67であり、消し能力(消字率)試験の規格値は80%以上で適合となるが、最小が87%で最大が96%であった」との報告があった。

〈質疑応答〉消字率について
使用・消費者側委員より「教えて下さい。報告書の5頁の消し能力試験で先ほどのお話で、87%から96%と云う数字が出ていると云うことだが、消し能力が87%と云うのはどの程度消えているのか。」との質問があり、会長より「今回のサンプルがあるのでこんな感じと云うのを実際に消して試して下さい。」との発言があり、使用・消費者側委員より「長年評価をやっていて80%以上あれば十分消えている。80%以上あれば何ら問題ないと云うことを認識して貰えればよい。」との見解が示された。会長より「この規格値は当初は70%以上でしたが、以前に、およそ10年以上前でしょうか、主婦連の甲斐委員のご指摘がありまして、最低が80%を越しているのであれば引き上げられたらどうですかとのご指摘があり、検討の結果、現在の80%以上となったと云う経緯があります。」との報告があった。

〈質疑応答〉シャープペンシル用消しゴムについて
使用・消費者側委員より「試買テストのぺんてるさんの消しゴムは、サイズが大きく発売以来使っている。ところで、昔からシャープペンシルに付いている消しゴムは使い勝手が悪く消しゴムとしてはよくない。通常の四角い消しゴムの方が消えやすい。」との発言があり、工業会側より「消しゴム素材には、塩ビと非塩ビがあり、シャープペンシルには非塩ビを用いているので、やっぱりどちらかと云うと消え難い。また、当初はゴム製であったため、酸化すると表面がツルツルして来る。一皮捲ると中は酸化していないので、消えるようになる。」との説明があった。

〈質疑応答〉消しゴム本体の着色について
使用・消費者側委員より「今回の試験では色付きのものが少なかったが、色の選定に関し、要求があってこう云う色になったのか。何でこんな色になったのか。お客が買う時にいろんな色があった方が良いからと云うことで作られたのか。」また、使用・消費者側委員より「消しゴムは白だと思っているけれども、1点紫色があった。着色剤に関する安全性はどうか。」との指摘があり、会長より「有害元素の8項目については、当該製品で検査しておりますので、結局紫のそれについても、アンチモン、ヒ素、バリウム、カドミウム、クロム、鉛、水銀、セレンの8項目について、すべてクリヤーになっている。また、安全管理マーク規定の中に書いてあるのは、有害物質を含んでいるものを原料として使わないと規定されている。顔料、着色剤の仕入れに際して、ここに座っているメーカーは、そう云うものを一切使用していない。尚且つ、その上で更に万が一入っていたら困るので、こうして年に1回試買テストをすることを決めている。そこをご理解いただきたい。」との説明があった。併せて、事務局より「安全管理マーク規定の2頁の規準規定 2.使用材料に含まれる有害物質に、有害物質つまり毒物及び劇物取締法に規定されるものを成分とする原材料を使用しないこととなっている。」との解説に対し、使用・消費者側委員より「それは分かるんです。安心していられると云うところがありますが、消しゴムに書かれている注意書きが小さい字で見えないように書かれていたりして、書いてあるけれど何が書いてあるか分からない。買う方の身としては不安である。買うのは、大人だけじゃなく子供もいる訳だから分かり易くして欲しい。有害物質が入っていなくて当たり前と思いますが色の付いている消しゴムで過去に問題になったのに、また、戻ってきたのかなと思った。見た目で消費者は商品を買う。安心して使えると思っていた文房具品で危険な目にあったら困るのでより少しでも安全に使える文房具を希望します。」との発言があった。事務局より「よりユーザーにその点を分かり易く伝えるためにクリーンマークを表示している。今年の春に出た本で、この本ですが、よく分かる記号の図鑑と云います。小学生向けです。具体的には、オモチャやゲームソフトに表示されている記号のコーナーで、STマーク、SGマークに並んで、日本字消工業会のクリーンマークが紹介されています。細かい話は色々規定上にあるのですが、全体としてはこのマークの付いている消しゴムは安全でより安心して使って貰えるものと考えている。」と説明があった。使用・消費者側委員より「有害物質と色の関係が重ならないからお聞きしているので、黄色に発色しているので鉛が入っている可能性が高いと考える。」との発言があり、会長より「現在は顔料メーカーも脱鉛との方向で、それが時代の流れとなっており、黄色イコール鉛と云うのは固定概念にとらわれすぎではないか。」との発言があった。村田委員より「基本的に管理マークを付けているものを買っていただくとは安心安全ですよと云うことで、そのために常にこうやって監視をし、発表して貰っている。従って、そう云うものは使っていないと云うのが前提なので、もし何かが出てきたら大変なことになる。マークが付いているものを購入して頂けるようご指導して貰いたい。」との発言があった。使用・消費者側委員より、この紫色の消しゴムに関し「要望なのですけども、折角注意表示されていても、紫にこの黒い文字ではほとんど読み取れないです。表示されている「口に入れないで下さい。」、「他のものにつくことがあるのでケースに入れておきましょう。」および「けし屑が散らずにまとまります。」について書いてあっても読み取れないと意味が無いし、お使いになる方にメッセージが伝わらない。バーコードについては薄い紫に白地で読み取れ誰にもわかります。折角コスト掛けて印刷をされているので、メッセージが伝わらないとすると費用対効果が無いと云うことになりますのでご検討いただければと思います。」との発言があった。

〈質疑応答〉安全管理マーク非表示の消しゴムについて
使用・消費者側委員より「クリーンマークのついているものは有害物質が入っていないと思うが、それ以外の商品はどうか。」との質問があり、会長より「過去に海外製の消しゴムを検査して見たが遜色ないとの結果が得られた。」との報告があった。

〈質疑応答〉塩ビ製又は非塩ビ製の区分が記載なしとなっていた点について
使用・消費者側委員より「試料bSの塩ビ製又は非塩ビ製の区分の項目において記載なしとなっていて、区分が書いていないがこれは表示すべき事項ではないのですか。」との質問があり、会員側より「私どもが製造しました製品を納めるお客様であるメーカー様がいまして、そこからデザインが来ます。こちらとしても何とか入れて欲しいと云うのは云うのですけれども、どうしてもお客様サイドの方でデザインを優先すると云うところがある。」との返答に対して、使用・消費者側委員より「この製品だけに区分が無いということがとても気になって、これを使う子供は区分を気にしないと思うが、これを買え与える保護者は見ると思う。表示することがそんなに大変なこととは他の製品見たときに感じられなかったので、どういう背景があって記載無しとなったのか聞いて見た。販売の方と協議していただきたいと思う。」との意見があった。事務局より「やはりデザインを優先すると云うところがあって、マークを配置することで商品価値が下がるとかバランスを崩したくないなどデザイナーの拘りがあり、お客さんですので説得するのが難しい。自社のデザイナーの場合は、社長命令でと云うのも可能であるが、お客さんとの間ではそれが実現しないと云うのが現実ではないかと思う。」との発言があり、会長より「OEMで供給してますので、販売をされている会社さんの意向が強くなる。何とか頭を下げてお願いするが、クリーンマークの番号などを嫌がる会社さんもあり、そう云う側面があるところをご理解いただきたい。」との発言があった。使用・消費者側委員より「すごく沢山のことが分かりました。」との発言があった。

〈質疑応答〉JIS規格と安全管理マーク(クリーンマーク)の関係について
工業会側より「クリーンマークのできた経緯としてJISが改正され、香料入や変形ものについてはJISマークを表示できなくなりました。工業会のメンバーには香料入りや変形ものの消しゴムをつくるメンバーがおり、JIS表示はできないがそれらのものについて、有害物質や性能等については、JISと同等の性能を有するとのことで工業会として独自の規定を設け、その規定に適合しているとの証となるマークがクリーンマークである。それ以降はJISマークとクリーンマークの二本立て状態となっていた。その後、平成の8年頃だったと思うが行財政改革の一環として、消しゴムのJISについて粗悪品は無くそういう云うレベルではないのだから止めましょうとのことで、業界揃ってみんなでJISを返上しました。このときまでは、鉛筆にもJISが付いていました。そうして、返上した後はクリーンマーク一本で行きましょうと云うことになりました。既に、ゴムを素材とした消しゴムのJIS規格は廃番となっておりますが、クリーンマーク規定ではゴムを素材とした消しゴムも規定に含まれていて8元素についてもチェックをしている。そして、練り消しも入っている。練り消しは子供たちが遊びに使うと云う感じで、これで消すことはないので性能(消し字)の項目については省略していますがその他の項目については試験を行なっている。」と説明があり、使用・消費者側委員より「聞いて見ないと分からない。よく分かりました。」との発言があった。

2.消しゴムの誤飲について

使用・消費者側委員より「先ほど子供の話が出ておりましたが、最近小さな子供が何でも口に入れることから事故が多い。家庭の中では電池(ボタン電池)や洗剤がありますが消しゴムはどうですか。あまり無いのですか。飲み込んでしまった時の事故報告は上がっていないですか。」との質問に対して、事務局より「原則クリーンマークの付いている消しゴムを食べても大丈夫と考えますが、喉に詰まることの方が心配といわれている。過去の審議会においてもSTマークの「口に入れない」表示をいろんな消しゴムに付けることを推奨されている。付けたいところではありますけれども、あまりにも印刷する場所が小さすぎて、これを付けたところで見えないのではないかと考えている。この製品はそれなりのサイズなので表示可能であるが、普通のサイズでは難しい。これまでに、消しゴムが原因で窒息によりお亡くなりになった事例と云うのは聞いていないが食べてしまったと云う事例は聞いている。」と発言があった。使用・消費者側委員より「製品そのもの有害性のないことは分かりましたが、消費者からの問い合わせに答える窓口は工業会にあるのか。」との質問に対して、会長より「工業会のホームページに設けてありますのでそちらの方にお問い合わせを願いたい。」との発言があった。

3. 食品類とまちがいやすい形状の消しゴムの取り扱いについて

使用者・消費者側委員より「先ほどのケーキ型の組み立てる消しゴムは素材は消しゴムだけれども、消すために使うのか。」との質問があり、会長より「消してしまうとそのパーツがなくなるので、飾っておくとか。過去にユニークな消しゴムを販売していたが形状が板チョコ状であったため、誤って食べてしまったと云う事故があり、工業会では食品に類似した見た目で判断つかないものについては製造を自粛している。」との発言があった。

4. 日本のメーカーのつくる製品の優秀さについて

使用者・消費者側委員より「以前の経験として中国の鉛筆は書き味も悪いし紙も悪い。また、アメリカの紙もよくなかった。やはり紙と鉛筆と消しゴムは3点セットですのでどれ一つ欠けても使い易さを得ることができない。日本の品質は優れていると思う。現地では日本製のキャラクター文房具を購入して使っていた。」との発言があった。

5. 試買テスト用サンプルの選定について

使用者・消費者側委員より「毎年商品テストは今回と同じように七つぐらいを行なわれているのですか。」との質問があり、会長より「各社が1点出しています。」との報告があり、引き続き、事務局より「以前は直接委員の先生方に買ってきて貰ってそれを検査する等いろんなことをやっていまして、今まで33回行ない外国製のものもテストしましたが問題は発生しなかったので、このテスト費用も高額なこともあり、自分のところに還元できるような形に出来ないかとのことで、以前の審議会で委員の先生方に諮らせていただいてこの方法に了承をいただいたと云うことで、今は会員が提出したものサンプルとして評価しています。この方法ではという事になった場合は、議論をさせていただきたいと考えています。」との説明があり、会長より「決していいものだけを出していると云うことではなく市場に出したものです。」との発言があった。

6. 濃い鉛筆の使用について

工業会側より「最近は芯が軟らかめの濃い鉛筆を小学校で使うことを推奨する傾向が見られる。地域によっては6Bを使うことを推奨するところもある。一般的には2Bが多い。最近の小学生はあまり力を入れて書かないので、筆圧下がり薄くなるので濃い鉛筆を使うことになったとのではと推測している。この力を入れない動作が消しゴムで消す際も共通していて、消しゴムもあまり過度に力をいれず、軽く消せる消しゴムでないといけなくなっているのではないかと考えている。」並びに「工場見学に来た小学生を見ていると以前に比べて文字を書く際に力を入れていないように見受ける。筆圧が下がってきているのでHBやBでは書いた文字がうすくなるので濃い鉛筆を使うよう推奨しているのではないかと考えている。」との見解が示され、使用者・消費者側委員より「濃い鉛筆は、抵抗がなく滑らかに書きやすい。」また、工業会側より「同様に消しゴムも力を入れずに消せる消しゴムでないといけない。力を入れずに撫ぜるように消す傾向が見られるため、力を入れず軽く消した時に消えなかったら、消えない消しゴムと判断されてしまう可能性がある。」との発言があった。

7. 砂消しゴムの用途について

事務局より「以前工業会に属され廃業されたメーカーさんで長らく砂消しゴムをやられていて、光学レンズでキズの付き難さ評価するとのことで、その業界では皆さんそれを使われていた。その砂消しゴムが標準品と云うような位置づけとなっており、それがなくなったことでそれを使っていた皆さんはご苦労されているようでした。」との説明があった。

8. 脱塩ビの方向性について

使用者・消費者側委員より「脱塩ビの方向性について」との質問があり、工業会側より「塩化ビニル樹脂については、もともとはダイオキシン問題で嫌われたわけであるが日本国内の場合、焼却炉の燃焼温度をコントロールことで技術的に克服されたとのことで塩ビに拘る必要はないと考えている。先ほど、シャープペンシルの消しゴムについての話がありましたが、塩ビの方がよく消える。日本の消費者は、消え難さを敏感に感じられますのでやはりよく消える塩ビを選択される。一方、燃やさずに処分場に廃棄すると云う方法もあり、可塑剤のフタル酸についての議論もあります。この観点から、フタル酸以外の可塑剤を使う方法や非塩ビでよく消える消しゴムを作ると云うのが課題であると考えている。」との説明があった。

以上
出席委員名簿

委 員
山 城  丈
村 田 政 光
赤 井 尉 浩
柿 本 章 子
夏 目 智 子
内 藤 裕 子
山 崎 安 男
塚 田 輝 夫
生 沼 秀 樹
矢 島 泰 行
伊 藤 忠 彰
辻 尾 伸 二
植 田 恭 裕


経済産業省 産業技術環境局 国際標準課
一般財団法人 日本文化用品安全試験所
一般財団法人 日本文化用品安全試験所
主婦連合会
全国地域婦人団体連絡協議会
東京都地域消費者団体連絡会
日本字消工業会会長(株式会社ヤマヤス)
有限会社アミン
ヒノデワシ株式会社
株式会社ヤジマ
ラビット株式会社
ラビット株式会社
ぺんてる株式会社

事 務 局
新 谷 全 利

株式会社シード
(順不同・敬称略)
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